腐女子の観た映画たち

腐女子を嗜んでいる映画好きな私が、自由に好きな映画の話をする。

俺たちフィギュアスケーター

気分が落ち込んだ時は、楽しい映画を観て笑う。

なんだか泣きたい気分の時は、絶対泣けるタイトルで泣く。

映画好きがする気分のコントロール方法とはこんなものだ。

私も気持ちを切り替えるために映画を見ることも多いが、なかなかそう上手くはいかないこともある。酷く気持ちが沈んだ時は、何を観ても心を持ち上げられないことがあるのだ。

そんな時、悲劇なのは映画を観て笑ったり泣いたりできない自分に出会ってしまった時だと私は思う。そしてこんな季節の変わり目には、どうにもそれが起こりやすい。


先日アイスプリンセスが見たいと言う話をしたが、あれからどうにも我慢できずに新たにDVDを買うことにした。Amazonの購入ページでは一緒にオススメのラインナップが紹介されている訳だが、その中に、前からずっと気になっていたコメディ映画を見つけた。同じアイススケートがテーマで、タイトルは「俺たちフィギュアスケーター」。何がどうしてそうなったのかわからないが、野郎2人でフィギュアスカートのペアを組むという聞くだけでもトンチンカンな映画だというのに、ジャケット裏がすでにひどいギャグである。リフトでどこを持っているんだお前はと、それだけでちょっと笑った。

勢い余って一緒に購入ボタンを押し、配送完了と共に小躍りしながら、とりあえずアイスプリンセスを3度ほど楽しんだのだが、ここへ来て季節は移り変わり、気分が酷く低迷してしまった。

この時の何よりも悲劇なのは「俺たちフィギュアスケーター」を観て、笑えない自分に気がつくことである。それが起こると、またしばらく持ち直さなくなるので、今日まで封を開けずにいたのだが、なんとなくもういいかなと思って、ちょっと観てみることにした。

まさに今スマートフォンを片手に映画を観ながら書いている。


映画のキーマンは2人。美少女顔負けの美しさを誇る青い人と、明らかにおっさんの赤い人。どうも青はエリートのようで、彼のスカートシーンから映画は始まったのだが、なんか衣装が面白くないか?お尻についてる孔雀の羽がインパクトでかいなと思っていたら、手に孔雀の顔がペイントされているし、謎の羽ばたきダンスするし、早くも意味がわからない。と、いうのに、ここで出るんだ赤い人。観客なのか、ってか青のファンなのか?なんだこれBLの香りがするし、赤ホモなの?熱狂的過ぎてホモかよ。って思ったんだけど、この人は赤じゃなかった。びっくりした。

赤もメダル候補のスケーターみたいなんだけど、さっきの人よりもっとホモみたいな人が出て来たので神妙な顔をするしかない。なんだろうこれ、男にモテる男と女にモテる男っていう対比なのかな?

やはり展開はありがちだけど、わかりやすいのがいいよねこういうのは。しかし、没落してあっという間に3年がたった。

青の熱狂的なファンは3年経っても健在みたいだけど、凄い悪質なストーカー臭がしてヤバみを感じる。最初はこの人が赤かと思ったんだけど、そのペアもある意味見てみたくはあった。でもここまでストーカーだと当て馬でいいやって感じ。褒めてる。ヤバイ。むしろ心配になるくらいだし、配役としてはバッチリなんだけどなー。BL的な意味で。

それにしても赤は品がなさ過ぎてどうしようもない。セックスアピールもすごい。コメディにはつきものだけど、気が滅入ってる時に見るのはちょっと苦手だ。こういうのは笑える時に笑うつもりで見ると最高に面白い。

ペア部門のライバルは宇宙人みたいだ。これもまたわかりやすいヴィランだなっていう感じ。どこまでもB級の香りがするのがまたいい。

どうしてかホモはコメディ映画に出てくるといじられポジというか、白い反応に使われがちなのが解せないんだけど、やっぱりこの2人にもそういうヤジが飛ぶのね。しかし、こういう仲の悪いコンビからの恋愛も王道なので是非愛が生まれる展開を期待しつつ、そういう弄りが入るとそうなのよ!ってちょっといい意味でドキッとしてしまうわ。っていうか、そういう笑いの取り方を映画自体がしてくるせいもあって、スケーティングのポジョニングがなんかえっちだ……。

あ、だめだこのテレフォンセックス面白い。

あ、まって風刺がひどいwww

映画に描かれる風刺は大好き。でもこれはひどいし笑える。ゾンビ映画みたいだ。

こういう映画のお約束は、後半でもう一回決裂して、ラストで持ち直すのがお約束よね。そしてお約束の展開にやっぱりなってきた。こういうギャグ路線で落としてくるやつは、楽しくみられるんだけど、まじめに落としてくるやつは、みてると辛くなってしまう。共感性羞恥っていうやつらしいんだけど、わかってくれる人はあんまりいない。

しかし、赤が仲直りした過ぎて必死なのがかわいい。最初はツンケン突っ返してたのに、いつのまにか青大好きかよ。みたいな。

頑張って邪魔ものを掻い潜って仲直りしてね!

大丈夫、そのエネミーかなり詰めが甘いわ(笑)

なんか少女漫画によくある展開みたいになってきたのがまた愛おしい。やっぱりラブラブなのではないだろうか……。でもトイレに拘束するのはえっちだからやめて欲しい。

そして取り戻す謎の信頼。

そして最後に意味深なの持ってくるのやめて欲しいわ。君たちいつのまに……。ウルトラマンになったの……。


よくわからないまま終わってしまった……。

見ながら打ってたので取り止めとないこと書いてしまったけれど面白かったので暇つぶしにでも良かったら見て欲しい。

なんというか、良くも悪くも期待通りの映画だった。ちょっと要素が多過ぎて色々散漫になったっていうか薄い感じになってるきはするけど、B級コメディだから許させると思う。

今度は是非腐女子仲間と一緒に見ながら色々ツッコミを入れたいところだ。お酒を飲みながら。

私はいつもざっくり一度目を見てから、2周目3周目で風刺とかフラグとか演出の含みを吟味するタイプなので、今からリピートをかけて、もう少しまとまった感想を頭の中に書き出すことにする。